ある朝 その１

保育園は自宅よりも職場に近い方を選んだため、送っていくのに３０分以上かかる。

毎朝、車内は大騒ぎである！！
ちなみに帰りも大騒ぎなのだが、帰りは『禁断のアンパンマンＤＶＤ』が１日２本だけ解禁されているので、モニターに夢中で大人しくしている時間も結構あるのである(*^-^)

今朝は何故か、アンパンマンの絵本が一冊だけ乗っており、３列目左側のカズがめざとく発見。早々にママにとってもらうと御満悦の様子。童謡が流れる車内の中で、カズだけが絵本を一生懸命、開いたりひっくり返したりしながら夢中に絵を見ていた。

それに気付いたママを挟んで反対側のショー。自分にも見せろと騒ぎ出した。
「ショー何も見ていない！ショーも見たい！！」
カズも黙っちゃいない「カズが見てた！カズのだから駄目！！」

ママも間に入って「カズくんが終わったらショーが見ようね、カズくん、終わったらショーちゃんに貸してね！」と両者に話しかけるが、一度言い出したらきかないショーだ。駄々をこねまくる。
「何か無いの？？」運転中のパパが声をかけるまでもなく、ママは車内を物色。
“間違いさがし”などの『２~３才用の知力ドリル』が見つかる。最近、パパが買ってきたところショーが大のお気に入りで繰り返し開いているドリルだ。渡したところショーの機嫌は直った。

．．．しかし、今度はカズが気に入らない。

“隣の芝生は青く見えるらしい”。その様子を眺めていた後、唐突に絵本をショーに差し出す。

「換えっこしよう！！」


「えっ？？」

「カズ、これ、ショーにあげる！！」
といきなり欲しがっていたショーに聞き分け良く、順番に渡すかのようなシチュエーションを作りあげた。

（いや、もういいよ！むしろ、お前はもう参加しないでくれ！！）

ようやくショーが落ち着いたのに、そんな暴挙、パパもママも許すわけが無い。
案の定パパの想いに反し、今度はカズが駄々をこね始める。
そんな３列目の闘争にようやく気付いた（？）それまで一生懸命車外を見てパパに話しかけていたタクが「タ・ク・も！！」と突然の参戦。

我儘なカズはさておき、タクを気の毒に思ったパパは信号待ちで車内を物色。
そして、ようやく携帯電話の説明書を見つける！！
タクに手渡す。タクは文字ばかりの説明書をとりあえずは喜んで（？）受け取ってくれた。

「換えて！換えて！！」と泣き叫ぶカズ。

何故かママの真似をして「いいかげんにしなさい！！」と叱責するショー。

そして．．．時折、「パパぁ、携帯電話あったぁーー！！＼(＾▽＾)／」と図解入りの説明を見つけてはパパに報告するタク。
このとき何か声をかけてやらないとタクは更に大きい声でパパにうったえるので「すごいね！よく見つけたね！！」と声をかけてあげる。

車内は今朝も大騒ぎなのである！！