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道は空いているが、先週、一旦停止で捕まったばかりの俺は、アクセルを踏み切ることができない。
安全運転の末、病院に到着。駐車場から救急の入り口はちょっと遠い。子供を抱いて明るくなりつつある駐車場を妻は3男を抱き、俺はレントゲン写真や保険証もろもろの入ったバッグを持って、入り口まで走る。
「守衛に先ほど電話した者ですが...」と告げると、すぐに診察室に案内される。
そこには看護婦が一人、エコーで写真を撮る機械をセットしながら待っていた。すぐに医師が呼ばれ、3男をベッドに寝かす。
エコーで影を見てから、医師は息子の太股の付け根をモミ始める。下から上へ優しく絞るように揉んでいる。先ほどの病院の当番には手のひらで押していたが、この医師は指先を使っている。
医師が沈黙のまま、モミ始め、数分が過ぎた。看護婦は両手を押さえ、息子は押さえられる度に泣きわめく。俺も妻も見ていられない光景が続く。とても長く感じた。妻は「ごめんなさい、ごめんさい」と言いながら...俺は手を握ってやるだけだった。
数分間、揉み続けた後、医師は黙ってカルテを書き始めた。俺も妻も現状が把握できない。戻ったのか?、戻らないのか?、戻らないならお腹を早く開かないと、腸の損傷が酷くなるのではないか??
おそるおそる「戻りそうですかね...」と聞いた。「戻ったと思いますよ」あっさりした返事が返ってきた。
「ほっ」
「但し、腸が損傷している可能性があるので、一応、観察入院をしてもらいます」ということで、そのまま入院することになった。
看護士が病棟に連絡を取り、そのうち部屋が決まった。医師からは「袋の穴はあいたままなので、また大腸が入り込む可能性はあります。塞ぐ(手術)を考えた方がいいかもしれません」との見解を伝えられ、病室に移動した。
既に6時になろうとしていた。部屋で若干の説明を受け、俺は仕事に行くために、妻は入院の準備をするために、帰ることにした。
家に着いて、5分後には仕事に行かなくてはならなかった。結局、寝られず。
なかなか、わからないことばかりで...