泥んこ

我が家の周辺の田んぼは着々と田植えの準備が進んでいる。
三つ子のお散歩途中の田んぼにも次々と水が張られ、水遊びが大好きな子供たちは気になってしょうがない。
いつものようにお散歩に出かけたある日、悲劇は起こった。

GWとはいえ、何の予定も無い我が家族は、いつもの週末のようにお散歩に出掛けた。いつもと同じ散歩コース。違うのは今まで土だらけだった田んぼに水が入り、地面では無く水面となっている。
子供たちはまず、地面より少し高い田んぼを見つけ、両手を水につけて大ハシャギしている。まぁ、それくらいじゃ．．．と袖口を腕まくりし、遊ばせておいた。
子供たちは大喜びで、気がついた時には水を取り入れている小さな水路に入り込んでバシャバシャ足踏みしていた。今日は天気も良く暖かな日だったんで、靴が濡れるくらい良いだろう∈(´Д｀)∋と、温かく見守ることとした。

次の田んぼは道よりも低いところにあった。ショーの不幸はここから始まる。

ショーはキラキラした水面の上を歩けると勘違いしたのか、一歩足を踏み出した。

「あっ！」

と思った時には時既に遅かった。一歩目が抜けなくなったショーは慌てて二歩目。あわてて駆け寄った時にはショーは田んぼでひざまづいていた。顔までつけてしまうという最悪の状況は避けられたものの、お散歩を中断させるには十分すぎるほどの事件だった。
田んぼからショーを救い出したパパは、慌てて投げ出したカメラを拾って構えていたのだった。
「ショーちゃん放っておかれて、パパ冷たいねぇ！」
ママは呆れてショーを抱えて帰途に就くのだった。